高次脳機能障害とは
人間の脳には、体を動かしたり、見たものや聴いたものを直接感じる『一次脳』と、それらの様々な情報を互いに伝えあう高度な働きをする『高次脳』とがあります。交通事故などの頭部外傷や、脳出血・脳梗塞などの脳血管疾患、病気によりこの高次脳に損傷がおきると、『言語』『思考』『記憶』『注意』などの様々な脳機能の一部に障害が起きることがあります。これが高次脳機能障害です。しかし、外見から分かりにくく、周囲の人が理解することが難しく、本人自身も自分の障害を充分に認識できないことがあります。一人ひとりの症状も異なり、問題点が特定の状況にならないと見えてこないこともあります。主な原因に脳卒中・脳腫瘍・脳外傷・脳炎・低酸素脳症などがあります。
代表的な症状
下のような症状がある場合、特に病気や怪我によって脳にダメージを受けた後に、それ以前と比べてこのような状態が増え、うまくいかないことが多くなったという場合には、高次脳機能障害である可能性があります。
注意障害
- 気が散りやすく、疲れやすい
- うっかりミスが多くなった
- 同じ作業が長く続かない、続けられない
- 同時に複数のことができず、混乱しやすい
- ぼんやりしているうちに時間が過ぎている
記憶障害
- 頼まれたことや約束を忘れてしまう
- しまった物がどこにあるかわからなくなる
- 何度も同じことを聞く
- 帰り道が分からなくなり道に迷ってしまう
遂行機能障害
- 計画や段取りをまとめられない
- 作業を順序よく進めることができない
- 指示されないと行動できない
- やりかけた仕事を途中で放り出してしまう
- 状況が変わると、いつも通りのことができなくなる
社会的行動障害(行動や感情の障害)
- 感情が顔に出やすくなってしまう
- 気配りがうまくできにくくなってしまう
- 周囲の人を傷つけるようなことを言ってしまう
- ちょっとしたことで怒り出したり、泣き出したりする
失語症
- 言われたことが理解できない
- 上手く言葉が出てこない
- 考えていることが言葉にならない
デイケアでのリハビリテーション
個別リハビリテーション
利用者様の強みを活かしたリハビリテーションを行います。個々の利用者様・ご家族の特異的課題やライフスタイルを大切にし障害の個別性に対応することを重要視しています。
【個別プログラムの例】
- ・高次脳バランサー
- ・認知プリント課題
- ・創作活動
- ・趣味活動(畑作業・手芸)
集団リハビリテーション
認知機能の向上を目指して集団で認知リハビリテーションを行います。孤独感の解放や相互理解の大切さ知ることは集団でなければ出来ない体験であるため重要視しています。
【訓練プログラムの例】
- ・言葉つくりゲーム(注意と言語と遂行機能の訓練)
- ・連想ビンゴ(注意と言語機能の訓練)
- ・ノンバーバルゲーム(コミュニケーション能力訓練)
- ・ボッチャ(軽スポーツ)
ご利用にあたって
利用日・利用時間
利用日/月曜日~金曜日
(土曜・日曜・祝日・盆・正月等お休み)
利用時間/9:30~15:30
送迎
公共機関を利用される方は出雲市駅まで送迎が可能です。
その他、ご自身での通所が難しい方は都度ご相談下さい。
支援
自立支援医療(精神通院医療)の申請によって負担金が軽減されます。
職員
医師、精神保健福祉士、看護師、作業療法士、言語聴覚士
介護福祉士、介護職
1日のスケジュール
お問い合わせ
TEL:0853-25-3949【きらり直通】